アレを探して欲しい、これを見つけて来て、、、そんなお話は飛散している花粉のほど貰うのですが力不足もあって困難なオーダーが多い今日この頃、、、ジャガーXEと同時にやってきた在庫車は、もし探してと言われたら超困難物件の一台です。
ジャーマン3の一角、BMWが誇るミドルサイズサルーンが5シリーズ、その5代目であるE60型の「550i」が入庫しました。
いつもながら長文気味のご紹介になるのですが、E60型は2003年デビューの初代E12型から数えて五世代目の5シリーズです。実はE12型以前にも、ノイエクラッセ(英訳はニュークラスですね)とか1500だ2000といったモデルが地味に今の5シリーズの源流にも当たるので、5シリーズは現在のBMWラインナップにおいては3シリーズに並ぶ最古参グレードでして、近代BMWの柱であり、倒産寸前とも言われた当時のBMWを救ったモデルでもあります。
その理由は、それまで基本的にフォーマルである事をメインとしていた4ドアサルーンに、運転する楽しさを加味するというそれまでにない斬新なコンセプトが当時のビジネスマンを中心に大ヒットしたのです。今となっては4ドアサルーンはみんなスポーティ命!みたいな車種が増えましたが、1960年代当時は「背が高い帽子被ったままでも乗れるよね?」というような要件の方が大事だったのかもしれません。
そんな今にまで続く潮流を半世紀近く前に提案した5シリーズですが、E60型はそれまでの「落ち着いている」雰囲気のBMWデザインが大幅に変わったモデルでした。一個前のE39は日本人デザイナーもデザインに加わった、どちらと言えば端正なデザインのクルマでしたが、E60はまるで歌舞伎役者の隈取をモチーフにでもしたような、鋭い目つきのヘッドライトに、堀の深いサイドライン、それまでと比べて輝度高めのリアランプが合いまった「刺激的」にも感じられるデザインを纏ったモデルでした。
デザインの中に隠れるメカニズムも、スチールとアルミのハイブリッドボディ、電動スタビライザーにも対応可能の新開発のマルチリンクリアサスペンション、圧倒的な操作度の軽減を図った可変ギアレシオステアリング(アクティブステア)などなど、、、それまでのBMWには存在しなかった技術や装備がテンコ盛りのシャシーでした。
内装も直前の7シリーズで初登場の統合型インターフェース「Iドライブ」や、それまではオーソドックスであった室内デザインも物理スイッチが少ない上にエッジの利いた近代的な雰囲気となり、センターコンソールはそれまでドライバー側に向いていたものが水平基調・左右対称となりました。
何につけても驚きのモデルで、当時ライバルのメルセデスEがW211型への改変は比較的落ち着いたデザインであった事、アウディA6はシングルフレーム前の端正なバウハウス的デザインであったこともあって、賛否両論沸き起こるモデルだったように記憶しています。
さて、今回の在庫車である550iですが、年式は2009年式ということで生産終了まであと1.5年といったところの最終モデル。そのせいか、Iドライブに搭載されているナビゲーションはCICと呼ばれる、次のモデルのF10型にも当初採用されていたシステムが搭載された個体です。これ、BMWにはあるあるでして、前期に中期の装備、中期なのになぜかここだけ前期、というような事が細かな装備によっては発生するんです。余ったり、とりあえず先に積んて次のモデルのトラブルシュートを終わらせておくとか、何かしらの理由はあると思うのですが、販売する立場からすると、何してんねん何年式か分からんぞ?と思うことがしばしばあります。
最終年式という事で、オートマティックシフトも次のF10型でおなじみの電気カミソリみたいな形している電磁式シフトになっています。ハンドブレーキはそのままで、シフトだけ電磁式というのが何とも過渡期を感じさせます。距離は6.5万キロですが、これが凄い。普通に考えたら「なんだ普通の中古ね」となりそうなのですが、このエンブレムでも解ってもらえるかもしれませんが、一切焼けナシ。普通の距離を普通じゃない状態で乗り越えている理由の一つは都内正規ディーラーでフル整備している履歴で何となく「育ちは凄いよい」のが解ります。バイエルンの4.8リッターの生まれの良さに育ちの良さが加わったら、これもう仕入れるしかないという算段が成り立ちます。
とりあえず、今回の投稿はここら辺にして、この個体がどれだけ珍しいかこの後力説していきますので、よろしくお願いいたします。ちなみに、安心してください、付いてます(ベンチレーションシートのこと)。
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